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2013.12.22 Sunday

犬島製錬所美術館


 
 
 
 
 
犬島製錬所美術館ー犬島に残る銅製錬所の遺構を保存、再生した美術館
 
 
 
初冬の風の強い中、船で到着すると、一瞬異様な雰囲気が漂っています。
 
 
同じベネッセの直島の明るさがなく、深く静かに歴史を語っているようです。
 
 
 
 
入り口でベネッセの女性から100年前閉鎖された銅製錬所の歴史を聴き、
 
 
建築家三分一博志氏の設計で、現存の煙突を残し,カラミ煉瓦、太陽と地熱などの
 
 
自然エネルギーを利用した新しい試みである事。この建物には一切電気が使われていない事
 
 
説明を聴いた上で中に入りました。
 
 
 
 

 
 
 
 
 
中は撮影禁止だったため映像が有りませんが、電気を使わず、太陽光を鏡の反射で入れていて
 
 
 
友人と一緒だったから、逸脱せずに歩き通せましたが,一人では
 
 
ちょっと不安で、最後まで歩けたか?どうか?自信がありません。。。。。
 
 
 
 
でも、銅の製錬で残材となった、カラミ煉瓦は一つ22Kの重さとの事です
 
 
このカラミ煉瓦が織りなす風景は,日本にいる感じがしません、冬訪問する
 
 
ギリシャの神殿のように崇高で歴史を感じます。
 
 
 

 
 
 
 
中には、日本の近代化への警報を鳴らした三島由紀夫氏をモチーフにした柳幸典氏の
 
 
 
作品が展示されています、三島由紀夫氏の東京都に有った住宅の一部が
 
 
高い天井から吊られています。ちょっと情念を感じるアートワークには
 
 
へきへきとする感じも正直受けましたが、100年前3年しか稼働せずに
 
 
閉鎖した銅製錬所の再生を通して、現代の近代化への日本の姿にアンティテーゼを
 
 
投げかけているかのようです。
 
 
 
この建物の出口に80歳になる女性が小さい時にこの製錬所で遊んだ事、
 
 
太陽熱を受けて夏には70度、80度にもなるカラミ煉瓦の上を下駄を履いて
 
 
走り回った話、高い煙突の下では風が拭き回って其の下を逃げて廻った事等、
 
 
誰に頼まれたのか?一人話している姿が今も瞼に焼き付いています。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
アートディレクター 長谷川裕子、建築家妹島和世氏による、犬島の集落を展開する
 
 
プロジェクト、F邸、S邸、T邸と中の谷東屋、A邸、C邸があり、従来の島の民家
 
 
瓦屋根、古材を使って透明なアクリを生かしながら林立しています。
 
 
 
 
アートワークの中には、犬島で行われている石の採掘をアンチしているような
 
 
映像も映し出されていました、、、、、、、江戸時代、各大名がお城を競って建てた時代
 
 
犬島の石はお城の紋をいれた城門として珍重された様子です。
 
 
 
 
とても異次元な経験をさせて頂きました、深く心に残る犬島!
 
 
時間が許せば是非脚を伸ばして見て下さいませ。