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2013.05.03 Friday

アイリン グレイの展覧会


 
 
 
 
 
家具展にまつわる素晴らしい’アイリーン グレイ’の展示会がパリの
 
 
ポンピドーセンターで開催されていました。
 
 
 
モダン家具を憧れる人は皆知っているアイリン グレーのコーヒーテーブルですが、
 
 
私はコルビジェの事務所の家具担当のデザイナーとして有名になったのだと
 
 
思い込んでいたのですが、この展覧会では,彼女の別の素顔がありました。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
1879年にアイルランドで生まれたアイリングレイは,ロンドンのアートスクールを
 
 
 
卒業後ロンドンのSOHO地区の漆工房で漆の職人に成る訓練を受けた事が
 
 
彼女の生涯の仕事と成る工業デザインとインテリアデザインへの糸口だったそうです、
 
 
又そのころパリで工房を持っていた日本人の漆のマエストロー’セイゾースガワラ’
 
 
色々な漆の技術を学び、アイリン グレイの漆の作品が沢山展示されていました。
 
 
 
 

 
 
 
 
 
1920年代を代表するモダン家具のルーツは日本の漆職人の技術だったのです。
 
 
 
 
ふと、ドイツのキッチンメーカー‘ブルトハープ’の会社のデザイン指針の中に
 
 
ブルトハープの大切にしているデザインの基本は,300年前に完成した
 
 
桂離宮のミニマリズムだという文章を思い出しました。
 
 
 
 
そう言えばもう一人,コルビジェのデザインを助けた女性デザイナー
 
 
アンドレプットマン女史も、日本で坂倉準三氏に師事して日本に来日
 
 
予定を延長して日本に長く滞在して,柳宗里氏や日本の工業デザイナーに
 
 
和の文化を学んだ事を読んだ事がありました。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
コルビジェがアイリングレイのカップマルタンの海の別荘を借りた時に、
 
 
アイリングレイに内緒で,大きな絵を描いた事実に着いては,とても短く
 
 
説明されていました。 そして如何にコルビジェがアイリングレイのインテリアの
 
 
モジュールに感激したかをスライドで説明していました。
 
 
 
其のスライドは、コルビジェがこのアイリングレイの別荘をビデオカメラで
 
 
撮影したもので、コルビジェが撮影してと描いてありました。。。。。。
 
 
 
その後、無断で絵を描いた事を怒ったアイリングレイとコルビジェは絶縁し、
 
 
其の別荘は荒廃化するのですが、最近になって修復されたというニュースを聞きました。
 
 
 
 
この模型は其の別荘ではなく、彼女が最後に建てた自分の為の海の別荘です。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
インテリアの細々した家具達を洗練されたモダニズムで収めています。
 
 
 
美しい物を見ると心が洗われます。。。。。