2024.05.12 Sunday
サローネ、デザインウィーク2024年デザイン的特徴
オランダを代表する建築家レム クールハウスがデザイン監修する
事務家具の大手メーカーーUNIFOR, 今年のデザインテーマ:
1、)地政学的リスクから来る安定感と秩序ー丸みを帯びたデザイン
2、)環境への配慮からくるアルミの多様ーエシカル(環境への配慮)
+高級感の演出 (サステナブル)
中華街とミラノガルバルディーエリアへの中間点で、開催されていた
奇抜なイベント、事務用家具のイメージを払拭する試みです。
アルミの舞台が斜めに設置されていて、正確に全てを見るには
何処か高いところから見学する必要性があります。。。。。。。
事務用家具もやはり、丸みを帯びて、優しさを表現しています。
コロナ後のデザイン全般に一貫してみられる’癒しを重視する
デザイン’が各社に見られます。
日本にも馴染みの多い、カール ハンセンの新作家具
ここでも、丸みを帯びた’癒しをテーマにした家具’が中心でした。
ソファーのバックシャンなデザイン、意外とインテリアの中で
ソファーのバックを見る配置が多いので、意識されているのでしょう。
木の持つ温もり+丸みのあるデザイン。
キッチンハウス、筑波ショールームの多目的棟に使っている
日本のデザイナー田原OMIさんのデザイン、当時は’山川ラタン’
制作でしたが、今年はボッフィーから新作として発売されています。
デパドバショールームでは、入り口の一番良い場所に飾られています。
苦労20年、田原さんもミラノでのデザイナーのポジションを確立しつつ
ある様です。
家具、インテリアの色彩はミラノを代表する建築家
アントニオ チッテリオが毎年発信していますが、
今年も例外ではなく、彼がデザインを監修し続ける’マクスファルト’
流行色に敏感なクリエイターやジャーナリストでブースは一杯です。
(20年くらい前、フレックスフォームのサローネ会場に沢山の
入場者があるので、一人のジャーナリストに理由を聞いたら、
アントニオ チッテリオが今年の流行りの樹種、ファブリックの色目
を決定するので、みんな集まって、その事を話し合っている!
と聞いたことがあり、まだその流れが続いている様子です。
3、)インテリアの色彩の傾向は ’アースカラー→ 白黒を脱出して
グレイジュ、有機的素材が増えています’ ここでもコロナ後の
癒しや安心感を求める人々の声が反映されています。
B&Bの株式を投資会社に売却し、大金持ちになったアントニオ
チッテリオ氏、以前からデザイン監修し続けている’フレックスフォーム’に
資本参加し、抜本的にデザインを見直しています。ここでも
癒しを感じるデザインが目に留まります。上記に挙げた特徴の他
サステナブル、自然への配慮はどのデザインにも一貫している
テーマの様です。次号で特徴をまとめてみます。