2025.05.19 Monday
アントニオ チッテリオ邸ーポルトフィーノ訪問
翌日、スイスに行かれるアントニオは、息子のピーターと一緒に
BMWの車で先に出発、テリーの運転で到着した私達を
アントニオが迎えてくださいました。
半世紀近い前、ソットサス事務所の人達と日本に遊びにいらして
三十三間堂で、熱心に3時間くらいスケッチしていたアントニオ
夕食に1時間くらい遅れて到着して、’君たちはアーティストだけど
僕はデザイナーだから、クライアントを裕福にするのが仕事!’
と、毎日為替を気にしていました。’今日のドルはいくら?’
’ボンジョルノ’の代わりに為替を聞くので、驚いていました。。。。
最近東京にいらして、青葉台の家にいらしたので、今回は、
アントニオ チッテリオ氏のポルトフィーノの山上の別荘に
ご招待を受けました。ブレラの自宅を出て、2時間くらいで
ポルトフィーノに到着、山間の道は狭いので、街の入り口の駐車場で
小さな車に乗り換えて、ご自宅へ!まずはランチです。
新緑と藤の花が美しい庭園を経て、どこまでが敷地か
分からない、自分のワイン畑が手入れされて繋がっています。
敷地の葡萄園の向こうに、ポルトフィーノの海が見えます。
お天気予報はあまり芳しくなかったのですが、ランチ時には
薄光が入って美しい海の風景が広がります。
あくまでも自然に、あくまでもありのままに!
時間が永遠に止まってくれる様に祈りたい気分です。
これ程、理想的なお庭に出会ったのは初めてです。
屋外家具はアントニオ チッテリオのデザインしたB&Bの家具
フレックスフォームへの梃入れをするチッテリオですが、
長年アートディレクターのB&Bを採用しています。(何度も
B&Bとチッテリオについてお話ししましたが、ブズネリオーナーを
説得し、投資会社に株式を売却、世界に広がるブルガリホテルの
インテリアすべてB&Bが受注し、その資金で、ブズネリ氏に
株式を買い戻させた話!これはブリアンザの有名な逸話になりました
その時に、チッテリオも株式売買の恩恵に。これは親友のクリストフの
話です。クリストフとチッテリオは週に一度はミラノでアプレティーボ
(でも几帳面なチッテリオは1日にワインを2杯以上は飲みません)
日本人ジャーナリストは今年のヒットは、家具デザインでは
チッテリオの活躍が目立った、と言う話をしたら、’デザイン出来る
歳が限られるから、ちょっと頑張っている!’と、到底
75歳には見えない溌剌さで!
ポルトフィーノは、建設条件が厳しく、このプールも、苦労して
建設した様子です。塩水で、少し温められています。
こちらはテリー ドワンの椅子達が広がります。アントニオの様に
’マエストロ’ではないですが、毎年、サローネでは新作を発表しています。
彼らはフィレンツエの大学で出会いました。テリーは裕福なアメリカ
カルフォルニア出身で、この土地も、祖父の財産贈与で、テリーが
25年前購入したと話していました。何棟も木造の家が並び、
友人を泊めるヒュッテも用意されています。
母屋のキッチンです。全て取り仕切っているジョゼツぺさん
ランチも美味しいウサギの炭焼きとパスタを作ってくれました。
アントニオのデザインする’アークリネア’のキッチンでは無さそうです。
大勢の食事会をするのでしょう、、、、、広々としたキッチンです。
’マエストロ’と写真は緊張するよ!’と話したら、
’ブリアンザのマエストロ’ (B&B等のモダン家具の聖地)
だから大丈夫! と謙遜しています。夢の様な時間が流れています。