2025.07.07 Monday
越前和紙工房

和紙仕様は、最近のキッチンハウスショールームのトレンドです。
大阪新ショールームを初め、札幌、世田谷、新宿、
福岡でも、打ち合わせコーナーや、キッチンとキッチンの
間仕切りには、良く和紙が使われています。

今の所、福井県の越前和紙が多く、今回は、仙台ショールームの
為に、もう一度越前和紙工房に伺いました。上記は和紙の原料になる
こうぞ、みつまた、がんぴ、3種類の木の皮を水に浸し、暫く
置き手で丁寧にゴミを取り払う作業にかかります。

その後、水の中で、その繊維を漉く作業に入ります、全て水との
仕事で、雪の降る福井での冬の作業が心配になりますが、、、、
お湯が近くで沸かしてあったので、お湯でも良いか?尋ねたら
とても、渋い顔で睨まれました。勿論冷たい水のみ!
これは、長く水に手を入れていると感覚がなくなるので、
作業の途中で、お湯に手を浸けるそうです。(気が遠くなる様な
作業です)

左側には、乾燥室があり、そこで自然乾燥される様です。
全てが手作業で、洋紙よりも和紙はかるかに強いらしいですが、
その筈、大変根気の必要とする仕事です。何より大切なのが
この和紙の台、乾燥にも耐える樹木で作られていて、先代が火事の時、
職人がみんなでこの大きな乾燥台を持ち運んだ様です。

上記の壁面は、福井銀行の支店に使われている和紙。
流石、越前では、ありとあらゆるインテリアに、和紙が使われています。
福井の酒屋の新しい複合ビル’ESHITOKO’では、モダンなインテリアに
和紙が上手に使われています。
https://www.eshikoto.com/ja/philosophy

全て手仕事! それでも、越前には、建築家と組んで、大きな
プロジェクトに和紙を採用する様に営業している問屋が
健在で、ビニール和紙の台頭で、すっかり受注の減った越前和紙を
支えています。襖や障子はほぼ99パーセントが、化学繊維が使われ
手作業の本当の和紙のニーズを深掘りしている問屋さんは大切です。

150年以上、越前に生き、上記の建築家とのコラボを
大切に、地場産業を支える一人が杉原商店の杉原社長です。
何年か前、ミラノサローネでお目にかかり、それ以降、
キッチンハウスショールームの和紙はお世話になっています。

去年11月にオープンしたキッチンハウス大阪ショールーム
打ち合わせコーナーのガラス間仕切りにも越前和紙!
ガラスに貼っていますが、全て防煙認定を取った和紙です。

こちらもキッチンハウス大阪ショールームの入り口の
ラタンラウンジ、壁面をセットバックさせて、照明を埋め込み、
柄の違う和紙を吊るして、陰影を楽しむ事ができます。
越前和紙が生きるキッチンハウスショールームへ足をお運び下さいませ。