2013.07.12 Friday
再編成が続く北イタリアーブリアンザ地区
MDF itーモダン Design ファニチュアの略だそうです、
20年位前に薄い天板の長~いテーブルをサローネで見た時には
テーブルの心材がMDFで出来ているので社名に成ったと思い込んでいました。
去年のサローネでキッチンハウスの寺田修デザイナーが東京世田谷のショールームで
リビングの提案に使うソファーを探していて初めて輸入しました。
最近雑誌等にも掲載されて元気な様子なのでショールームを訪問
元気を盛り返した訳がわかりました、
2008年からカッシーナが投資会社に買収されて
4代目のオーナー: ウンベルト カッシーナ氏が他のもう一人と一緒に
MDFの創設者 ブルーノ ファットリーニ氏から経営権を任されたという経緯。
北イタリアのモダン家具業界に吹き荒れる投資会社からの買収
去年の割拠だったーB&Bの創設者ーブズネリ氏80歳の逆転騒ぎ
再編が未だ未だ続いている様子です。
限り無く薄く、限りなく長く、限りなく繊細に!
デザインを抑えて、シンプルな中に材質の特徴をふんだんに使った家具
この薄いテーブルの天板は、硝子、陶器、コンクリート、塗装等々、
極限まで切り詰めた天板の厚みと脚の細さ
レス イズ モア を感じるテーブルです。
椅子も沢山の種類を展示せずに同じデザインで材質を変化させて選択出来ます。
モダン家具業界をリードして来たカッシーナの創設ファミリーが繰り広げる
素材とイノベーションに寄る新たなデザインへの挑戦です。
鉄錆色のテーブルは内部にも外部にも使えて今年のサローネの新作
不況が心配されるブリアンザ地区ですが、色々な新しい変化と息吹が有るようです。
素敵な家具を見つけるとこのテーブルが入る空間が欲しい!
逆の発想が生まれます、どこかの都心の工場地帯で、空いた工場を見つけて
大きな空間にこのテーブルと椅子だけで過ごすのも良いな~!
南イタリアのプーリア辺りの大きな昔の民家ーマッセリアを借りて
高い天井の空間に,このテーブルを設置してミニマムに暮らす。
コンクリートの打ちっぱなしのモダンな空間にはあまりにもマッチしすぎて
ちょっと物足りない感じがして、このミニマムなテーブルと正反対のマテリアルのある
空間を創造してしまいます。。。。。。
30年近い前、デザインが勝ったモダン過ぎる家具達をどうしたら日本に売れるか?
必死で戦っていた頃を思い出します、ブリアンザの家具製造ではイタリアでも最高のエリア
家具工場に行って驚いたことは、廻りにデザイナ―の要求を何でも聞いて作ってくれる
模型屋さんがあり、建築家のわがままを口頭で話して、内容を忠実に再現してくれる
金物屋さんがあり、深い色合いを出す為の厚ずきの突き板屋さん、突き板を越してしまう
勢いで木目を探求するメラミン屋さん。。。。。。。
ミラノサローネの家具業界を支える大きな力がこのブリアンザには秘めています。
久しぶりの発見に喜びが心の底から湧き出て来るのを感じました。