2013.01.09 Wednesday
プーリアの勉強
ヨーロッパでも最南端に近いイタリアプーリア地方は約1時間くらいの日の出の時差
北ヨーロッパでは8時過ぎに朝焼けが始まりますがここプーリアでは7時位から
澄み切った青空に星の瞬きが静かになり、月は遠慮がちにその光を和らげていきます
神秘的な日の出!
オリーブ畑の真ん中にあるので犬が来訪者に吠えています
やっと侵入者じゃないとわかって静かになると鳥のさえずりが始まります
雲の合間から顔を出し始めたら瞬間に登り始める朝陽は、見続けても飽きる事がありません。
年末からお正月を過ごしたプーリアのマッセリアのオーナーはこの地=マンデューリアの
名門の家系ーご主人はミラノで精神科医で有名ですが、お父様もギリシャ文化の大家です。
さて今回はレイモンドラファエルのご両親も一緒に過ごしたので、休暇中お父様から
ヨーロッパの歴史を毎日教えて頂きました!
オーナーの所持されている敷地に残る古いトウルーリの前のジョーラファエル氏
長年大学でヨーロッパの歴史を教えてこられたのでどの時代の歴史も詳しいです。
焼きたてのパンやマフィンを手作りのマーマレードで頂いた後は
1時間の歴史の勉強ーとても興味があり楽しいです。
ローマ時代に行く前にギリシャと広大な土地を争ったペルシャエンパイアーの話
ギリシャのコロニーになったプーリアに因んだ話からスタートです。
マッセリアのオーナー婦人もパリで勉強するお嬢さんもすっかりジョーラファエル氏のファン
今回はジョーラファエル氏に逢えた事がとても素晴らしかった!!と別れ際に話していました。
イタリア半島何東端のプーリア地方は太古の時代から既に’石の文明’だっただけあって
石灰岩を用いたドルメン、メンヒルなどの巨石遺物や遺跡が今なおそのままの姿で残っている
希少な場所だそうです。斜面を掘り込んでそのまま洞穴住居にする風習も古代に遡る
ようで、前回少し触れた’マッテラ’などが今もそのまま存在しています。
ロマネスクの教会もここはオストー二という村ですが威厳を持って存在しています。
イタリア中の野菜の60パーセントは生産し、オリーブ、ワインも豊富に穫れます
見渡す限りの敷地には捨てられたマッセリアが沢山残っていて開発が進まない様子が
はっきり分かります。(旅人としては大変な魅力ですが、、、、)
どこかで見たような問題ー原子力の発電を禁止しているイタリアとしては、
ソーラエネルギーと風力に頼る訳ですが、勿論それでは不十分で輸入しているのですが
それでも、利権が絡まって美しい故郷に大きな風力発電の企画が舞い上がり
反対するここのオーナー婦人は一人、ジャーナリストを集めての反対運動!
時間があった時に連れて行ってくれたマンドーリアの昔からの住まいの庭の木が
根元から切り裂かれていました。。。。。。。勿論只のいたずらかも知れませんが
彼女は真剣に怒っていました、美しい生まれ故郷を大切に守りながら、他の地方からの
来客も増やし、忘れ去られた土地に人を集客しようとしている涙ぐましい努力!
きっとこの美しい日の出が彼女の努力を報われる物にしてくれるでしょう、、、、、、
しっかり勉強しなくては!!