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2012.11.22 Thursday

隈研吾氏設計の広重美術館


 
 
 
 
隈研吾氏設計の広重美術館
 
 
 
場所原論の中でも代表的な’負ける建築’
 
 
隈事務所の担当の方が館長に電話を入れておいて頂いたので、館長からご案内頂けました。
 
 
冒頭に、館長は12年の歳月が過ぎて、連れ添った妻のように一緒に歳をとる気分です!
 
 
と、経年変化をいとおしむように話されました。
 
 
 
 
只、那須の公共建築が全てソーラーシステムを屋根に取り付ける条例ができて
 
 
いつまでこのままの姿を維持出来るか?
 
 
とても気に病んでおられる様子でした。
 
 
 
 
 
完成当時は真っ白でちょっと眩しかった和紙の壁は経年変化でとてもしっくりした色に
 
 
変色して、良くモデルさんの撮影に使われるとか、、、、、、
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
連れて行って下さったタクシーの運転手さんは、オープン当時がどんなに華やかで
 
 
美しかったか!流石東京の建築家と思った!最近の木の朽ち方がちょっと気になる様子
 
 
 
 
この地に生まれ,この地をこよなく愛するタクシーのドライバーとしては、
 
 
もう少しピカピカした美術館でいてくれたほうがお望みのようです。。。。。。
 
 
 
 
日本の法規で屋根には不燃材を使用する事が義務付けられているそうですが
 
 
木を大学の先生と不燃加工する事に成功して使用した初めてのプロジェクトだそうで、
 
 
東京の六本木のミッドタウン内のサントリー美術館では屋根に金属が使用されていました。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
建物の裏側をゆっくり歩いて案内して下さった館長、
 
 
色々な企画展の為に間仕切りを変更する事が多いそうですが全て移動可能な間仕切りが
 
 
いかに便利かを,説明頂きました。作品が一番美しく見える照明を専門家がLEDで
 
 
実現してくれたので,同じ要領で根津美術館に導入されているそうです。
 
 
 
 
美術品の納品、搬出に便利な大きな出入り口
 
 
 
 
コピー機の音が煩いので,キャンティンに入れています!
 
 
ご自分のご自宅のように隅々までご案内頂いて,とても居心地が良さそうです。
 
 
 
 
この竹が隈研吾さんのお気に入りの竹ですが、12年経ってちょっと入れ替え
 
 
時期が来た様子です、廻りの杭も特注で、竹を変える12月には一緒に取り変える用意
 
 
完成した時の町の町長がヘビースモーカーだった為に外部に作られたゆったりした
 
 
喫煙コーナー! 美術館の内部に入らなくても人が集まっているコーヒーショップ
 
 
館長は全てが自慢の様子です。。。。。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
裏山のもみじが見頃に!でも館長としては今年は暑い日が続き、冷え方が足りないので
 
 
色が悪い!と,,,,,私としては美しく見えましたが。。。。。。。
 
 
 
 
 
朝7:00時の新幹線に乗ると、9:00時過ぎにはこの美術館に到着
 
 
見渡す限りの田んぼと茅葺きの大きな農家ー正しい日本の田園風景に心からリラックス
 
 
美味しい秋の空気を一杯吸い込みました!
 
 
 
 
コンクリート一辺倒のモダン建築に疑問を投げかける建築家ー隈研吾氏
 
 
 
ここでも、静かに日本の素材の良さが国際的に認められる機会を得た様子です。
 
 
 
 
 
帰りにタクシーの運転手さんも先日乗せたドイツからのお客さんたちが、
 
 
 
通訳の方曰く,大変感激して一眼レフのカメラで長い間撮影して行った事を
 
 
 
自慢気味に話されていました!